2016年8月29日月曜日

中学受験向けに方程式を教えるのはおすすめしない

ひさしぶりにブログ更新してみます。

突然ですが、標題の件、考えている親御さんもいらっしゃると思うので、自分の30年前の中学受験経験(方程式使って受験)を踏まえて書いてみます。読んでもらえたらと思うのは、たとえば、以下のような親御さん。

・旧帝大や早慶上智理科大ぐらいまでを出ていて、ご自身に中学受験の経験がなく、小学校4,5年生ぐらいのお子さんが塾で習っている算数を見て、「こんなの、方程式でやれば一発なのに、なんでこんな無駄なこと教えてんの?」と思われている親御さん。

先に結論を。方程式を小学生に教えて中学受験するのはおすすめしないです。理由は以下。私以外にも、同様のことをおっしゃっているネットの書き込みも見たことがあります。

「方程式は、遅いから。(計算に時間がかかるから)」

一応、補足ですが、公文の先取り学習等でやるのは全然否定していません。それは中学校の勉強としてやってるので。私は、「方程式が、中学受験に向かない」、と言っているのです。

以下、私の経験と、自分がいま、親として中学受験をしようとしている自分の子供を見て思っていることを記載します。途中、プチ自慢みたいに感じるところがあったらすいません。カンに障るようでしたら、読まないでください。「これぐらいのレベルの小学生に方程式を教えて中学受験したら、こんなことになったよ」という一例を、自分の体験に基づいてお伝えしたいだけです。(「お前がバカなだけで、優秀なうちの子だったら大丈夫だ」、というふうに思われる親御さんもいらっしゃるのではないかと思いまして。)

もちろん一例ですので、最終的なご判断は、学習塾の先生等とご相談のうえ、決められたら良いかと思います。

<自分の経験・体験等>
  • 私は、約30年前、中学受験しました。今と若干、各校の難易度が変わっていますが、今でも神奈川県でベスト3に入る学校のうちの2校を第一志望、第二志望にして両方合格し、第一志望に進学。
  • 理工系の大学院(修士)を出て、理系の会社でエンジニアとして働いています。
  • 小学校当時は、算数と理科が得意でした。小学校5年生の4月から、中学受験の塾に通っていました。(当時は、4年生の2月から通う人が多かったように思います。私は2か月ぐらい出遅れました。)
  • そんな私に、父は小学校5年生の夏休みに、連立方程式までを教えました(当然、その前段としての「正負の数」や「移項」、「一次方程式」も)。そんなに難しかった記憶はなく、塾の勉強と並行でやっても、すんなり分かったような気がします。
  • 塾で教えられる各種の文章題については、通常の中学受験の解法、線分図や面積図等の手法はちゃんと板書も写し、理解していました。その上で、問題演習になった時は、方程式で解いていました。(基本的には、どちらの方法でも解けた。)
  • ニュートン算だけは、中学受験の通常の解法で解いていました。(中学生になってから理由は分かりましたが、いつも、xやyを求めることしかやってなかったので、「文字で置きかえた不正数で割る」ということを知らなかったので、ニュートン算を方程式で解けなかったのです。)
  • ついでに言うと、場合の数や確率で使用する「順列・組み合わせ」についても、父は高校の教科書のコピーで5年生の私に教えました。(例えば、5P3 = 5x4x3とかいうやつです。理屈は小学生でもわかりますから。)
  • 第一志望の中学校の算数の解答用紙は、途中式を全部書かせる形式でした。そこに、私は堂々と連立方程式を書きましたが、普通に合格しました。一部で、「方程式を使うと減点される」というウワサがありますが、あんまり関係ないと思います。私の行った中学は、中学校3年で、三角関数も、微積分の概念を教えるために極限や無限級数も教えてましたので、方程式のちょっと先取りなんて、上位の学校は全く気にしてないと思います。
  • 6年の夏休みぐらいまでは、算数の成績は非常に良かったです。しかし、6年の秋口ぐらいから、急激に模擬テストの偏差値が算数だけ下がり始めました。5年生のころと比較するとざっくり、偏差値で10以上、下がりました。算数以外はむしろ上がっていたのに。
  • 私の親は、最初、「得意だからと油断して算数をあんまり勉強してないからだ」みたいな反応でした。でも、3,4か月、成績低迷が続くと、少しあせったようで、面と向かっては言いませんでしたが、受験校のレベルを下げることも考えたようです。
  • 自分では、算数も勉強しているつもりでした。6年の夏前までと同じようにやっていました。当時は、自分でも算数の成績が下がる理由があんまり分かりませんでした。
  • 塾の算数の先生も、私を個別に呼び出して、「最近、どうしたんだ?」と聞きました。でも自分でも成績が下がる理由がわからなかったのです。
  • それまで、成績は良かったので、あんまり模擬テストの振り返り、なんてまじめにやってませんでしたが、さすがにちょっとはやり直すようになりました。算数の結果を見直した時の、かすかな記憶では、「計算ミス」、「勘違い」、「時間切れ」が多かった気がします。やりなおしても解けない、という問題はあんまり無かった。なので、なおさら、どうしてできないのか、当時の自分では分からなかった、、、。
  • 30年後の今、中学受験をする子どもの親になって、当時の自分を振り返ると、以下が算数成績低迷の一つの理由だったのではないかとの推論を立てています。
    • 塾の進度にもよりますが、小6の夏以降は、それまでの単元レベルの学習から、過去問レベルへレベルアップする。
    • 小6夏前までの標準的な問題に対しては、方程式の汎用性(いわゆる「何とか算」の解法の使い分けが不要)は圧倒的なアドバンテージだった。しかし、上位校の過去問レベルになったとき、「ちょっとの工夫して、不定数を文字に置き換えて、あとは解を求めるだけ」みたいな低いレベルの問題は無い。この段階になると、方程式は「掛け算九九」レベルの単なるツール。アドバンテージではなくなっている。
    • 一方、方程式は計算が遅い(中学受験の一般的解法と比較して、式の展開と整理に時間がかかる)という最大の弱点がある。これをスピードを求めてあせってやると、計算ミスをする。結果、問題の難易度が上がってくると、模擬テストで時間が足りない。
    • 「何とか算」のどれを使うかを判断する時間が短縮できるメリットは、6年の秋口ぐらいになると、上位校をめざす小学生は瞬時に分かるので、アドバンテージではなくなっている。一方、計算は周りの小学生より時間がかかる。結果、思考力が求められる問題(=配点大)にかける時間が足りなくなる。
    • 焦ると計算ミスで、簡単な点取り問題を取りこぼし。この負のスパイラル。

今となっては30年前に戻ることはできませんので、上記は推論でしかありませんが、結構、当たっているんではないかと思っています。

「そんなことないんじゃない?」と思っていらっしゃる親御さん、一つ試していただくと良いかと思っています。自分の行かせたいと思っている学校の算数の過去問を、「時間内に、方程式も含めて、高校・大学の数学も含めて何使ってもよい前提」でやってみて、満点取れるか、を。ブックオフにでも行って中古の過去問買って、やってみましょう。
きっと、旧帝大ぐらいを出ている親御さんなら、さすがに解けない問題はないと思います。でも、三元連立方程式の分数・少数計算とかになってくると、一問解くのに5分とかかかるでしょう。それじゃあ、50分の試験時間内に終わらないんです。

中堅校ぐらいの問題だったら、方程式は十分メリットがあるでしょう。このレベルの問題だったら、方程式でさらさら解けますし、難しくないから時間もある。でも、中堅校ぐらいに行かれるお子さんでは、小学校5年生で連立方程式がちゃんと理解できない。
だから、結局、「中学受験で方程式はあんまりおすすめしない」です。


<追伸>
古い投稿なんですが、アクセス記録を見ると、以外に今でも読んでいただける人が多いようなので、少しだけ追記します。

当たり前ですが、SAPIXも四谷大塚も日能研も早稲田アカデミーも、教えていただいている先生や本部の先生は、当然、大卒か、もしかしたら半数以上が院卒ですので、中学受験の特殊算が方程式で解けるなんて、当然分かっています。その上で、特殊算の解法の方が中学受験には優れていると認識して、教材作成も授業もしている、ということをご理解いただいた方が良いと思います。中学受験は、私が体験したバブル前後の30年ほども前も含め、少なくとも50年以上はメジャーな進路選択の一つとして存在するわけで、「ちょっと思いつくような近道は、とっくに誰かが検証済み」と思った方が良いです。
(2人目の子供の中学受験を前にして、思う親の独り言です。)

2016年8月10日水曜日

SBI FXトレードで、ドルコスト平均法を用いたFXによる外貨資産への移行をやる

久しぶりのブログです。

最初に言うと、私は「あと10年ぐらいで、日本はハイパーインフレか、財政破綻かどちらかになる」という、一部の人の意見に賛同しています。だって、マイナス金利に誘導しても、1000兆円の借金、返せるわけないから。すでに日銀の国債直接引き受け同然だから、福沢諭吉刷りまくってるのと同じですよね。私が一生懸命、1日働いても、1枚もらえないものが、日銀の印刷機からジャンジャン出てきているんですから、日銀の国債引き受けが終わり次第、ハイパーインフレですね。

なけなしの貯金が、紙くずになったら自殺するしかない(戦後、国債が紙くずになり、ハイパーインフレで貯金は消滅し、農地解放で多くの地主・資産家が身ぐるみはがされた時、多くの方々が想像に絶する苦労をされたのだろうと思うと、本当に心が痛みます)ので、ささやかな自己防衛を考えます。

ということで、為替レート変動のリスクは覚悟したうえで、外貨(ドルがほとんど)への資産移行を進めています。だって、円の価値が1/4とか1/3になってからじゃ遅いから。為替変動での損失は、保険料だとおもって覚悟しています。

ただ、まとまった資金をいっぺんにドルへ移すと、やっぱり為替損は気になります。一日買うタイミングが変わるだけで、すぐに万単位で損失出るし。

で、SBI FXトレードの定期外貨取引で、毎日積み立てを始めました。

https://www.sbifxt.co.jp/advantage/routine_point1.html

まあ、検索してもらえばわかりますが、毎日、ちょっとずつ積み立てができます。しかも、FXなので、外貨預金は言うに及ばず、投信積み立てやETFと比べても、コストが安い。

調子に乗って、ドルとポンドとNZドルとランドを積み立て始めました。(もちろん、ドル以外やちょっとだけですが)

まあ、財産が信託分離されているとはいえ、FX業者ですので、がっつり財産移す勇気はありませんが、ある程度は良いかな、と。

皆さま、いかがでしょうか。